著者
蒔田 純
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
vol.122, pp.47-57, 2019-10-21

自治体の意思決定を住民が直接行うために設けられる「住民総会制度」の持続可能性は、歴史・伝統と住民負担という二つの要因によって影響を受けると考えられる。歴史・伝統に基づく制度である場合、持続可能性に資するが、単に現代的な課題対処のために制度が設けられる場合、それは相対的に不安定となる。また首長の存在や住民負担軽減のための工夫が設けられている場合、持続可能性にとってプラスとなる。これらを踏まえると、米国ニューイングランド地方のタウンミーティング、スイス基礎自治体のゲマインデサルザムルング、日本の町村総会、という三つの事例からは、持続可能性という点で前二者と後者の間で相違が導かれる。

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