- 著者
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安野 眞幸
- 出版者
- 弘前大学教育学部
- 雑誌
- 弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
- 巻号頁・発行日
- no.95, pp.13-36, 2006-03-28
元亀三年の金森再蜂起の後、信長は金森の地に楽市令を出した。本稿はこの金森楽市令の分析である。金森は坂本・志那・守山をつないで、京都と東山道を結ぶ志那街道上にあり、この街道は当時の幹線道路だった。このことが原因で、金森は一向一揆の拠点となった。楽市令の第一条はこれまであった金森の寺内町特権を再確認したものであり、第二条は宿駅都市金森の発展を図ったもの、第三条は弓矢徳政である。