著者
野口 法子 窪島 務
出版者
滋賀大学教育学部
雑誌
滋賀大学教育学部紀要, Ⅰ, 教育科学 (ISSN:13429280)
巻号頁・発行日
no.59, pp.163-172, 2009

読み書き困難児のカタカナに関する先行研究がほとんどないことにより、本研究では、まず、通常児のカタカナ書字の習得状況を調査し、その分析を行った。その結果、カタカナ書字は、清書・濁音・拗音ともプロセスに違いはあるが、3年生でほぼ習得され、4年生で完全に習得されることが分かった。次に読み書き困難児のカタカナ書字習得状況を分析してみると、清書・濁音・拗音のいずれかで当該学年に及ばないものが、17名中14名でそのうちの6名がすべてにおいて当該学年よりも2学年以下のレベルであった。また、カタカナとともに平仮名習得度も低い傾向にあり、そして漢字の習得度との関係は、本研究では明確な結果は得られなかった。

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