著者
中里 理子 Michiko Nakazato
出版者
上越教育大学
雑誌
上越教育大学研究紀要 (ISSN:09158162)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.131-143, 2009-02

徳田秋声の『足迹』『黴』に見られるオノマトペの特徴について、『新世帯』、島崎藤村の『家(上)』、田山花袋の『生』と比較しながら考察した。各作品からオノマトペを抽出し、1)心情を表すオノマトペ、2)笑いを表すオノマトペ、3)「見る」行為を表すオノマトペ、4)「湿度」に関わるオノマトペ、5)その他の特徴的なオノマトペという五つの観点から検討を加えた。特徴的なオノマトペに関しては、二作品に多用されていた静寂を表すオノマトペ、偶発的動作を表すオノマトペ、所在なく歩く行為を表すオノマトペ、女性主人公に使われた独特なオノマトペを取り上げた。『足迹』『黴』は、女性主人公の描写や作品の情景描写において、オノマトペにも共通性が見られた。また、『新世帯』も含めて、秋声が人物描写においても情景描写においても、オノマトペを多用して巧みに表現していることが見て取れた。

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#朝活書写_1322 徳田秋声のオノマトペは藤村よりはるかに多く、花袋よりやや多い、だって。一覧だけでも面白い。 https://t.co/dgs2KHkEru https://t.co/xVqyUqn0u0

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