著者
木戸 功
出版者
札幌学院大学総合研究所 = Research Institute of Sapporo Gakuin University
雑誌
札幌学院大学人文学会紀要 = Journal of the Society of Humanities
巻号頁・発行日
no.100, pp.63-81, 2016-10-01

この論文では地方への移住を経験した人々のライフコースを構築主義の立場から検討する。インタビューを通じて得られた語りを移住動機に着目して分析する。インタビューという相互行為場面において,かれらの移住をめぐる語りはいくつかの文脈を参照することによって文字通り動機として提示されていることを論じる。「職業キャリア」「個人時間」「歴史時間」「家族キャリア」という4つの文脈に着目することで,動機を語るという実践が,それを通じてかれらのライフコースを言説的に構築する実践でもあることを例証する。さらに移住後のライフコースをめぐる予備的考察として,かれらの経験が地域の人々によって共有されている「ローカルな文化」を参照しながら語られていることを示す。

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『結婚不要社会』で山田昌弘氏が紹介していた論文。 木戸功「移住とライフコース: 動機を語ることを通じたライフコースの構築」 《脱サラをして地方移住をしている夫婦たちは、「自分たちはこれでいいが、子どもはとても育てられない」と話す人が多い》 https://t.co/m14JaEsehH

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