著者
北爪 真佐夫 Masao KITAZUME
雑誌
札幌学院大学人文学会紀要 = Journal of the Society of Humanities (ISSN:09163166)
巻号頁・発行日
no.67, pp.41-72, 2000-03-25

本稿は「鎌倉御家人-とくに文士について-(1)」の続編である。鎌倉御家人を大別すれば「武士」と「文士」に分けられる。文士は員数が少ないため一括して扱われる場合が多いが, 彼等は王朝国家体制下で下級官人として職務を担当するかそうした職掌を担当する家柄に出自をもつものなのである。彼等は鎌倉幕府の成立にあたり, その傘下に加わって政所, 問注所, 侍所などの職員に就任し, 中期以降ではその子孫は評定衆, 引付衆, あるいは法曹官僚として裁判などにたずさわっているのである。このような仕事は「武士」ではよく果たし得ないものであって, 彼等によって王朝国家体制下の遺産が「武士の世界」に持ちこまれ, ひいては幕府の性格をも規定するような役割を果たしたのである。本稿では「文士」につづけて「雑色」にも注目して, そうした視座から幕府の性格を検討しようとしたものである。

言及状況

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「雑色」に関しては、 北爪 真佐夫「鎌倉御家人 -とくに「文士」について-(2)」 (札幌学院大学人文学会紀要 (67), 41-72, 2000-03) https://t.co/y1yjJO7iMF の p.47以降(「(Ⅳ)鎌倉期の雑色について」)に記載があります。 #鎌倉殿の13人
@ClubKome ご安心ください。善児は「雑色」という設定のようですから、当時の身分制から考えてご心配のような役職には就けないと考えられます。 #鎌倉殿の13人 北爪 真佐夫「鎌倉御家人 -とくに「文士」について-(2)」 (札幌学院大学人文学会紀要 (67), 41-72, 2000-03) 【PDF】 https://t.co/aBrufl8JBB
@acJRecBWRVjdjT3 「雑色」については下記の論文中のp.47以下の「Ⅳ 鎌倉期の雑色について」に記載がありますね。 北爪 真佐夫「鎌倉御家人 -とくに「文士」について-(2)」 (札幌学院大学人文学会紀要 (67), 41-72, 2000-03) https://t.co/Oe1Rr7mYRX #鎌倉殿の13人

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