著者
島 憲男
出版者
京都産業大学総合学術研究所
雑誌
京都産業大学総合学術研究所所報 (ISSN:13488465)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.25-48, 2021-07-30

本論考では,対格目的語が文の主要な文肢(項)として含まれているドイツ語の3 構文(結果構文・Resultative Konstruktionen,結果挙述の目的語・Ergebnisobjekte,同族目的語・Kognate Objekte)を取り上げ,これまでの構文研究の個別成果に基づき異なる構文間の共通性・関連性を横断的に捉えることを目的とする。今回の構文横断的な分析は,より一般的なメカニズムから個別の構文やドイツ語文法の全体像を捉え直すという試みであり,個別の構文研究の際には意識されにくい構文間の共通性や関連性,差異などの関係性を捉えようとする試みでもある。

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被成目的語とは「動詞の表す行為を通じて初めて生み出される目的語」を意味し,ドイツ語の伝統 文法では,一般に,「目的語の存在が動詞の行為とは独立に前提とされ,動詞の表す行為によって変 化を被る目的語」である被動目的語と対比して論じられることが多い。https://t.co/wGZ3DOFT9U

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