著者
伊藤 裕子
出版者
科学技術政策研究所
巻号頁・発行日
2012-08-31 (Released:2012-08-31)

多くの大学の研究者は自分の研究室以外が保有する研究施設・機器を使用しており、利用に関して「事前の情報がない」、「専門知識を有したスタッフがいない」等の様々な問題を感じていることがアンケート調査の結果よりわかった。また、大学の共用化の取組は遅れているが、共用化に向けて大きな期待を持っていることが示された。米国のスタンフォード大学では学科や学部単位など様々な共用の拠点が存在し、いずれも稼働率が高く、専門人材が拠点の運営・管理を担当していた。日本の大学において研究施設・機器の共用化を実現するためには、研究者の研究時間の確保の観点から、研究者の手をわずらわせないように研究室の外に研究施設・機器を集めた拠点を複数つくることが必要である。それらの拠点はそれぞれで運営・管理をできるようにし、そのための人材を配置することが必要であると考えられる。また、共用化の効果や規制などを検証するために、2~3の大学の組織の参加による、共用化の実証実験の実施が重要であると考えられる。

言及状況

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“NISTEP Repository: 大学の研究施設・機器の共用化に関する提案 ~大学研究者の所属研究室以外の研究施設・機器利用状況調査~” http://t.co/wW7bNXVnk9
とある分析をしたいけどどこに行けばいいのか?どうしたら使わせてもらえるのか?スタンフォードのうらやましい例が紹介されていて参考になるが実際我々はどうしたらいんですかね。文科省の研究所の報告。: http://t.co/UmlVvLDx

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