著者
糟谷 勇児
出版者
Waseda University
巻号頁・発行日
2004

リカレントネットはフィードバックを持つニューラルネットであり、全結合リカレントネットは、入力層へのフィードバックを除くあらゆる結合を許したモデルである。全結合リカレントネットは脳のモデルとして信頼性があり、人工知能等の分野での応用が期待できる。しかし全結合リカレントネットを応用した研究は少なく、パラメータの設定法や時系列認識における性能などの応用に関する情報が十分に得られていない。そこで本研究では全結合リカレントネットをオンライン文字認識に用いることで、全結合リカレントネットの応用上の注意点や応用可能性を探ることを目的とする。 今回作成した文字認識システムを東京農工大学中川研究室オンライン手書きデータベース「TUAT Nakagawa Lab.HANDS-kuchibue_d-7-06-10」の数字データ6人分300個で評価したところ、最大91%となる認識率を示すなど、全結合リカレントネットが時系列認識に有効であることがわかった。

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