著者
阿部 智和
出版者
北海道大学大学院経済学研究科
雑誌
經濟學研究 (ISSN:04516265)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.75-86, 2013-01-17

本論文の目的は, 組織メンバー間の物理的な距離によるコミュニケーション・パターンへの影響に注目することにある。すなわち, Allen(1977)や阿部(2008)などの先行研究の追試を行なうことを目的としている。本論文を通じて得られる結論は, (1)Allen(1977)やConrath(1973)などの既存研究が明らかにしている通り, 組織メンバー間の物理的な距離が隔たるほど, 対面コミュニケーションの発生回数が急激に減少すること, (2)電話は距離を隔てた者とのコミュニケーション手段となりうるのに対し, 電子メールは距離とは無関係に利用されていること, の2点である。

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