著者
及川 智博
出版者
北海道大学大学院教育学研究院
雑誌
北海道大学大学院教育学研究院紀要 (ISSN:18821669)
巻号頁・発行日
vol.126, pp.75-99, 2016-06-30

本研究は,幼児期における仲間関係に関する先行研究について整理し,現状および課題とその背景を明らかにすることを目的とした。本研究では,仲間関係に関する先行研究について,(1)個体能力論に沿う研究,(2)関係論に沿う研究の,2つの軸によって概観した。その結果,以下のことが示唆された。第1に,幼児個々の社会的発達から,仲間関係の形成を説明する議論や,その循環関係に関する議論は多数行われてきたものの,仲間関係から幼児の社会的発達を説明可能とする議論はほとんど見出されておらず,研究間の共通認識に留まっていることが示唆された。第2に,仲間関係の形成から幼児の発達について説明する際には,仲間関係の形成それ自体に,発達の契機を見出す必要性が示唆された。その際には,仲間関係の形成や変容について,幼児の参加する活動や,その前提となる幼稚園の教育的意図や活動文脈を含み込んで分析する必要性が示唆された。

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及川智博(2016). 幼児期における仲間関係に関する研究の動向 : 個体能力論と関係論の循環の先へ 北海道大学大学院教育学研究院紀要 126, 75-99. https://t.co/MUTapHVTTF
水野君平さんには入れ知恵しておこう。次はこいつを倒すhttps://t.co/ApebMNeoRG

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