- 著者
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加藤 博文
- 出版者
- 北海道大学アイヌ・先住民研究センター
- 雑誌
- アイヌ・先住民研究 (ISSN:24361763)
- 巻号頁・発行日
- vol.2, pp.31-56, 2022-03-01
本論は、日本人初の解剖学教授である小金井良精が関わった国際的な先住民族の遺骨交換についてオーストラリアの研究者との関係から取り上げたものである。具体的には、オーストラリア国内の博物館に残された資料と小金井良精に自身による日記の記述を対比することで、交換されたアイヌ民族の遺骨の由来と履歴を検証した。また日豪双方で関与した研究者について検討を加え、先住民族の遺骨が国際的に交換された背景の解明を試みた。