著者
薬袋 秀樹
出版者
日本生涯教育学会
雑誌
日本生涯教育学会論集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.53-62, 2018-09

1992年に生涯学習審議会社会教育分科審議会施設部会図書館専門委員会が「公立図書館の設置及ぴ運営に関する基準」をまとめ、文部省社会教育局長名で都道府県教育委員会に通知された。公示されなかったが、初めての基準となった。本研究の目的は、この基準が当時の国の公共図書館行政の中でどのような役割を果したのか を明らかにすることである。関連文献を調査した結果、次の点が明らかになった。非常に多くの課題に直面する状況で、局長通知ではあるが、初めて基準を定めたことに大きな意義がある。特に地方行革による規制緩和の提案に対し、今後の展開を予測し、専門的職員の制度を維持するための規定を定めたこと、数値目標とその根拠を明示したこと、専門委員会が基準を確実に制定するために積極的な取り組みを行い、事務局が関係団体との懇談等によって説明に努めたことが高く評価できる。

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

【案内】薬袋秀樹「公立図書館基準の歴史における「公立図書館の設置及び運営に関する基準」(1992)の役割」(『日本生涯教育学会論集』39,2018.9,p. 53-62.)をつくばリポジトリで公開しました(https://t.co/sChhK6xYrm)。

収集済み URL リスト