- 著者
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薬袋 秀樹
Hideki MINAI
- 巻号頁・発行日
- 2019-12
本研究の目的は、初めて公示された「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(2001)における定量的規定の削除の背景となった内閣と文部省の方針はどのようなものであったかを明らかにすることである。関連資料を収集・分析した結果、生涯審答申(1998)と地方分権改革推進会議意見(2002)で基準の大綱化が提言されていること、後者は、ローカル・オプティマム実現の必要性を基に、生涯学習、社会教育に対する国の関与の見直しを提言していること、図書館関係者は、生涯学習、社会教育を振興するには意見の内容を十分検討し、対応する必要があることが明らかになった。