著者
薬袋 秀樹 Hideki MINAI
巻号頁・発行日
2001

平成13年度(第87回)全国図書館大会・第12分科会(図書館員養成)「高度な専門性をめざす図書館情報学教育」配付資料,2001.10, 7p.
著者
薬袋 秀樹 Hideki MINAI
巻号頁・発行日
2019-12

本研究の目的は、初めて公示された「公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準」(2001)における定量的規定の削除の背景となった内閣と文部省の方針はどのようなものであったかを明らかにすることである。関連資料を収集・分析した結果、生涯審答申(1998)と地方分権改革推進会議意見(2002)で基準の大綱化が提言されていること、後者は、ローカル・オプティマム実現の必要性を基に、生涯学習、社会教育に対する国の関与の見直しを提言していること、図書館関係者は、生涯学習、社会教育を振興するには意見の内容を十分検討し、対応する必要があることが明らかになった。
著者
薬袋 秀樹 Hideki MINAI
雑誌
三田図書館・情報学会研究大会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.49-52, 2019-11-19

裏田武夫・小川剛編『図書館法成立史資料』(1968)は、図書館法案検討の最終段階の法案として、国会に上程された「図書館法案」とその前の「図書館法案要綱」を収録しているが、岡田温は、同書に収録されていない「図書館法案((秘)研究用)」と「図書館法情報第8号 別紙」を紹介している。本研究の目的は、後者の2点の資料がどの段階で作成され、どのような内容であったかを明らかにすることである。関係資料から法案の修正経過を明らかにし、「図書館法案」等4点の資料を比較し修正内容を明らかにした。主要な成果は次の通りである。1)修正経過:「研究用」は1月25日に国庫補助関係の規定が確定した段階の法案、「第8号 別紙」は、GSの意見を容れた2月25日の修正内容と考えられる。「図書館法案要綱」→12.27法案→1.4内閣法制局審議用原案→国庫補助関係規定の追加→「研究用」→「第8号 別紙」の修正→「図書館法案」の順である。2)修正内容:「研究用」では、認可制、司書検定等の規定が削除され、司書講習、補助金、望ましい基準等の規定が設けられた。「第8号 別紙」では、公立図書館長の司書資格、司書・司書補の配置を義務付けた規定が各々条件付きに修正された。
著者
薬袋 秀樹 Hideki MINAI
出版者
薬袋 秀樹
巻号頁・発行日
1993-02-24

本論文は1992年度の日本図書館学会研究大会(福岡県)における研究発表の基となったものである。研究論文としてはまだまだ不十分であるが、テキストとしての要望があったため、ひとまず「1992年度版」として複製刊行した。なお、本書は1989年に発表した「『市民の図書館』における「貸出し」の論理」の続編に当るものである。
著者
薬袋 秀樹 Hideki MINAI
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会春季研究集会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2020年度, pp.45-48, 2020-06

研究の目的は、「望ましい基準」ともう一つの基準から成る複数基準が図書館法以外の法律で用いられているかどうかを明らかにすることである。「e-Gov 法令検索」を用いて現行法の条文の調査等を行った結果、次の点が明らかになった。「望ましい基準」の用語を含む法律は11(現行法9、旧法2)ある。環境・学校関係の基準を規定した法律と図書館法を除く6 つの法律にはもう一つの基準に関する規定は見られず、複数基準は用いられていない。
著者
薬袋 秀樹 Hideki MINAI
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会春季研究集会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2019年度, pp.29-32, 2019-06

本研究の目的は、『図書館法成立史資料』以後の裏田武夫、小川剛の図書館法に関する主要な著作の内容を検討することである。主要な関係著作を収集して分析し、総合的に考察した結果、日米の取り組みの評価、図書館法の評価(豊かな理念と乏しい実質、実現しなかった4つの事項等)について論じていること、小川は、文献ごとに異なるテーマを取り上げ、多くの事項について新たな検討を行い、日米双方の様々な問題点を指摘していること、裏田は、制度上の課題を体系的に整理し、法改正の必要性を指摘していること等が明らかになった。