著者
安藤 泰至
出版者
京都大学文学研究科宗教学専修
雑誌
宗教学研究室紀要 (ISSN:18801900)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.28-42, 2010-12-03

本稿は、ウィリアム・R.ラフルーア氏が2009年2月21日に京都大学で行った講演、‘Peripheralized in America: Hans Jonas as Philosopher and Bioethicist'「アメリカにおける周縁的地位―哲学者および生命倫理学者としてのハンス・ヨナス―」(以下「講演」と略記)において、コメンテータの一人を務めた筆者のコメントを中心に文章化したものである。本号にはラフルーア氏の講演原稿全文が掲載されているので、コメントの対象となった氏の講演内容についての記述、要約は必要最小限にとどめ、筆者が講演当日に用意したメモに基づいて、コメント内容を文章化した。したがって、本稿は当日のコメントそのものの再現ではないが、筆者の提示している論点は基本的に当日のそれと同じである。ただし、バイオエシックス(生命倫理学)の歴史やこの分野でのヨナスの論考に不慣れな読者のために、若干の補足説明を加えた。また、提示した論点の相互関係についての記述には、当日のコメントでは触れなかったが、後になって筆者が気づいた点がいくらか含まれていること、コメントの最後でラフルーア氏に問いかけた問い(現代の生命倫理の議論においてヨナスのような声がどのように生かされうるか)についての筆者自身の考えを、本稿の末尾で述べさせていただいたことをお断りしておく。

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