著者
平井 克尚
出版者
京都大学大学院人間・環境学研究科
雑誌
人間・環境学 (ISSN:09182829)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.13-26, 2011-12-20

ウルマーのイディッシュ期の映画『グリーン・フィールド』を論じる.これまでこの映画に関しては,文化的側面とフィルム・テクスト的側面の差異がさして意識されることなく調和的に論じられてきたが,本論では,これまで論じられてこなかった,イディッシュ文化とフィルム・テクストとの軋みの部分に焦点をあて,この観点を軸に論じる.それは,ウルマーによるこの映画がマイノリティの文化的共同性を単に補強するものではなく,様々な映画的記憶により織り成されたテクスチャーであることを示すことになるであろう.最初に,この期の映画を検証するにあたりイディッシュ,ウルマー,イディッシュ期のウルマーについて見る(I).次に,この期のウルマーの映画『グリーン・フィールド』の製作経緯を見る(II).引き続き,この映画の最後のシーンに着目する(III).最期に,この映画のフィルム・テクストを分析する(IV).

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平井克尚「イディッシュ期のエドガー・G・ウルマー:『グリーン・フィールド』(1937)にみるイディッシュ文化とフィルム・テクストとの軋み」(2011, PDF)http://t.co/UHaiSkWCXM

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