著者
有森 由紀子
出版者
京都大学大学院人間・環境学研究科
雑誌
人間・環境学 (ISSN:09182829)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.43-56, 2014-12-20

本論文は, 映画監督・脚本家プレストン・スタージェスのスクリューボール・コメディ2作品『偉大なるマッギンティ』(The Great McGinty, 1940) と『サリヴァンの旅』(Sullivan's Travels, 1941) について考察を行う. 両作品はスタージェスの優れた喜劇の才能が発揮された作品であると同時に, 大恐慌というアメリカの歴史・社会的状況を反映し, アメリカン・ドリームと現実の乖離がもたらす悲劇も描く. 両作品の主人公は, 子供らしい無知と無邪気さを備えた典型的「スクリューボール」である. 彼らは階級間移動を試みて挫折を味わう一方で, スクリューボール・コメディに相応しいハッピーエンド=恋愛の成就に至る. 夢に破れる主人公の悲劇が, ジャンルの掟と拮抗し, いかにしてスタージェス独自のスクリューボール・コメディへと結実していくのかを明らかにする.

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1 1 https://t.co/Glyv7e9DdM
「偉大なるマッギンティ」はじめて見てボスと主人公が結ばれる結末が最高でびっくりしたけど、これアカデミー脚本賞取ってたのか。ボスと主人公をスクリューボールコメディのカップル、結末を恋愛の成就というハッピーエンドとして論じた論文があった https://t.co/jPmHLQ86zf

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