著者
大岩元 高嶋 孝明 三井 修
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.772-779, 1983-11-15

日本語入力は 日本のオフィスオートメーションにおける最重要課題の一つであるが タイプライタの使用に慣れないために キーボード入力が必要以上に嫌われている.タッチタイプに関する山田らの研究に基づいて 一般人の使用にもたえると同時に 入力専門家の高速入力にも使える 多ストローク直接入力方式の可能性について検討し 30キー鍵盤を用いた一つの入力コード体系TUTコードを提案する.カナのコードは50音表の「行」と「段」の構造を利用して 体系的に設計してあるので 左手で「行」 右手で「段」を指定することにより 全部で16個のキーだけを用いて 濁音 半濁昔 よう音を含むすべてのカナを入力することができる.したがって 3時間の練習でカナをブラインド・タッチで入力することが可能となり カナ漢字変換の入力を一般人が効率的に行うことができる.漢字は残りのキーを用いて 725字を2ストロークで さらに1 800字を3ストロークで入力する.コードの設計にあたっては 連想は排して 文字の出現頻度と指の動きやすさのみを考慮して行った.とくに2ストローク入力については2字続きの文字組の出現頻度まで考慮したので 熟語が打ちやすいという特長が生まれた.これによって 入力専門家による高速入力が可能になると期待される.

言及状況

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@QPmayonese 「日本文タッチタイプ入力の一方式」を読むと、 2文字組みを考慮したのは仮名と2ストローク漢字だけ 100時間の練習で300字以上の漢字を覚えた とあるので、3ストローク漢字までは検証してないようです。 https://t.co/VD8K63fi1j

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