著者
小松 英彦
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.22-28, 2009-01-15

大脳皮質で視覚情報処理に関係する部分はいくつもの領域に分かれる.これらの領域は並列階層的に構成されており,異なる種類の視覚情報は異なる経路で処理され,局所の特徴から段階を経て階層的にグローバルな特徴が取り出されるが,最近の研究はその中間段階の処理の内容や高次領野において物体のカテゴリがどのように表現されているかを明らかにしつつある.また,認知的な行動の制御を行うために前頭前野からの信号により視覚皮質の活動が適応的に修飾を受けていることが明らかにされつつある.脳における視覚情報処理の全体像について,ヒトのモデル動物であるサルから得られた新しい知見を交えて解説する.

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@nf38lNOoKvZOC29 https://t.co/ubUhR65Ay3 この資料使って視覚処理を特徴抽出と機能分化に分けて書いてることまとめればすぐ字数到達した
脳の視覚情報処理|情報処理学会(pdf) https://t.co/vtP14EXTGW 「視覚情報処理には2つの経路がある。腹側経路の細胞の活動は意識的な知覚により密接に関係している。一方、背側経路の細胞の活動は運動制御に用いられるが意識的知覚とは切り離されている。」小松英彦 https://t.co/1r31fOkDsT

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