著者
美濃 導彦
雑誌
研究報告教育学習支援情報システム(CLE)
巻号頁・発行日
vol.2014-CLE-13, no.5, pp.1-6, 2014-05-09

情報通信技術が我々の社会生活の様々な場面に深く入り込んだ社会は情報社会と呼ばれている。情報社会では、ログデータ等として得られる様々な形式の膨大なデジタルデータが蓄積され 「ビッグデータ」 が出現している。このデータの解析を通じて新しい知識や価値を創造する研究開発手法が注目を集めている.一方で大学においても,教育の情報化のための環境整備が進みつつあり、センターサイドではコース管理システム・学習管理システムや e ポートフォリオシステム等が,ユーザサイドでは PC・タブレット・スマートフォン・クリッカ等が,様々な学問分野の多様な教育学習活動において利用されるようになってきた。その結果,様々な形式の膨大なデジタルデータを蓄積し,それらをつなぎ合わせ解析する 「ラーニングアナリティクス」 が注目を浴びている.しかも,MOOC(Massive Open Online Course) の登場により,これまでになかった形での膨大な教育学習記録の蓄積や利活用の可能性も見えてきている.本稿では,情報社会の特性を考えた上で、情報社会における教育の問題を議論した後、大学教育の情報化推進における問題点とビッグデータへの期待について述べ、今後の大学教育改革について考えてみたい。

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