著者
門 裕太 大久保 誠也 若月 光夫 西野 哲朗
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:21888736)
巻号頁・発行日
vol.2019-GI-41, no.12, pp.1-6, 2019-03-01

コンピュータ大貧民の研究がUEC標準ルールに基づいて行われている.しかし,ローカルルールの効果に関する研究は,ほとんど行われていない.本研究では,ローカルルールが各種指標にどのような影響を与えるかについて検討を行った.特に,平均終了手数や平均合法手数といった指標について検討した.また,UEC標準ルールに基づいた大貧民は,戦略的複雑さが,他の現代のゲームと比べて非常に単純であることが示されている.そこで,ローカルルールによって複雑にすることができるかについて検討した.さらに,大貧民は,交換ルールによる順位の格差が大きいことや,席順によって得点に差があることも知られている.そこで,各種ローカルルールが席順と得点に与える影響について調査した.具体的には,代表的な大貧民プログラムを11バックや5飛び,6リバースに対応させ,それらを用いた計算機実験によりデータを収集し,その分析を行った.その結果,11バックは,階級の格差を改善するが,平均合法手数や戦略的複雑さは変化させないこと.また,5飛びや6リバースは,席順に応じた得点の差に影響を与えることがわかった.

言及状況

Twitter (3 users, 3 posts, 1 favorites)

大貧民の論文まであるんやねw > 「コンピュータ大貧民におけるローカルルールの効果に関する研究」 ・UEC標準ルールに基づいた大貧民は戦略的複雑さが他の現代のゲームと比べて非常に単純 ・交換ルールによる順位の格差が大きいことや,席順によって得点に差がある #OKFAMS https://t.co/olIMhJExH6
先日のゲーム情報学研究会で大富豪のルールの違いによるゲーム性の 違いに言及する研究発表https://t.co/QsaTnugSW7がありました。当方のプログラムはUECdaルールありきの実装であり、ルールへの過度な特化は大富豪の本質からは遠い感じがするので可変ルールに書き換えたいですね。

収集済み URL リスト