著者
高石 雅樹 渡邊 拓哉 浅野 哲
出版者
国際医療福祉大学学会
雑誌
国際医療福祉大学学会誌 = Journal of the International University of Health and Welfare (ISSN:21863652)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.48-58, 2015-08-25

単身者用アパートでは,単一の部屋が食事,勉強および睡眠等,複数の用途で使われるケースが多い.本研究では,アンケート(206/302人;回収率68.2%)にて一人暮らしを行っている大学生(131人)から住居の情報等を集めるとともに,一人暮らしをしている大学生4名の住居(ワンルーム3名と一戸建て1名)にて室内環境測定を行った.室内環境測定にて,室内温度,気湿,CO2濃度および照度が基準値を逸脱しているケースがあった.これらは,住宅の気密性の高さに起因すると考えられる.換気によりCO2濃度は低下したが,浮遊粉じん濃度はむしろ上昇した.また,換気方法による換気効果を比較したところ,窓のみの換気ではほとんど効果が認められなかった.そして,アンケートでは換気不足の人が多く,適切な方法,時間,頻度等を明確に提示することが重要であると考えられる.一方で騒音は,室内環境測定では基準値を満たしていたものの,アンケートにおいて他人が発し自分の生活リズムに合致しない騒音への不満が多く挙げられていた.このため,騒音と感じやすい音の種類や騒音が気になる時間帯等の情報を共有し,改善方法を検討することが重要である.したがって,一人暮らし環境の改善は自ら良好な環境の維持に努めるとともに,他の居住者との調和を考えて住環境を整えることが重要である.

言及状況

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@taka_tsug https://t.co/yIWTl2MuXs 室内CO2濃度においても,2つのサンプルで基準値を超えていた.室内CO2の発生源として,居住者の呼気やガスコンロの燃焼および喫煙だけでなく,ゴミの腐敗による発生が考えられる.一人暮らしでは日中不在である場合が多く,空気の流通が少ないためにCO2濃度が高く保たれやすい...

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