著者
安田 早苗
出版者
和光大学表現学部
雑誌
表現学部紀要 = The bulletin of the Faculty of Representational Studies (ISSN:13463470)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.93-113, 2022-03-17

本稿では、1954 年8 月ころ関西で吉原治良を中心に結成された「具体美術協会」(以下「具体」)が、自らの創作活動のために子どもの制作した作品を参照したのはなぜなのか、その理由を考察するとともに、美術教育とその教師、子ども、それにかかわる現代美術の作家たちが、相互にどのような影響関係にあったかを考えてみたい。また「具体」が重視したポイントについて、「具体」創始者の吉原治良、『きりん』編集者の浮田要三、元中学校教諭で「具体」初期からのメンバーである嶋本昭三、小学校教諭の橋本猛へのインタビュー資料などから結論を導きたい。はじめに、2021 年2 月11 日、筆者の主催したオンラインイベントBloom Studio ZOOM Partyvol.5 で行った山本淳夫氏(横尾忠則現代美術館)の講演「「具体」と子どもの絵」の概要を提示し、その検証をしていく形で論を進めることにする。「子ども」の表記について筆者の文章では「子ども」と統一するが、引用文はそのままの表記とする。なお本文中で使用する「象徴」の語は、美術教育での用語使用に準じている。

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