著者
中井 遼
出版者
北九州市立大学法学会
雑誌
北九州市立大学法政論集 (ISSN:13472631)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3・4合併号, pp.57-94, 2022-03

政治的空間における「左右」の意味内容は時代・地域の政治的文脈の影響を受ける一方,人間心理とも無関係ではない事が論じられてきた。本稿は文化的制約の少ないとされる価値理論であるシュワルツ価値体系を用い,広く先進諸国を対象に,左右イデオロギー自己位置と諸価値間の相関関係を探索的に分析した。発見は主に二点である。1)平等と伝統に価値を置く態度が相対的に多くの国で左右の位置づけと相関している。2)当該両相関が見られるのは西欧・北米に多く,一部の国では伝統等の保守性(と対極にある変化への開放性)のみが左右イデオロギー自己位置と相関しており,ポスト体制変動国ではそれらの相関がない,あるいは左右の意味が逆転している例もある。

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前RTの中井先生のこれはぜひ多くの人に読まれてほしい.「左右」の(経験的な・市民の中での)意味も単純ではないことが分かる.中井遼「政治的左右と価値観の相関――欧州社会調査と世界価値観調査のシュワルツ価値理論設問を用いた国際比較利用統計を見る」(2022) https://t.co/aYeM97Bxpd
ここから読めるhttps://t.co/hjrSIQHknG 中井遼「政治的左右と価値観の相関--欧州社会調査と世界価値観調査のシュワルツ価値理論設問を用いた国際比較」は、各国ごとの左右イデオロギーの規定要因などを分析いていて興味深い。

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