著者
杉山 幸子
出版者
八戸学院短期大学
雑誌
八戸学院短期大学研究紀要 (ISSN:21878110)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.1-12, 2017-03-31

本論では自閉症スペクトラム児・者が死に関心を示したエピソードを分析し、定型発達の幼児に認められたような死への気づきが確認できるかどうか、また、彼らに独自のパターンが見いだせるかどうかを検討した。その結果、自閉症スペクトラムの子どもと青年には、幼児において認められたのと共通の「未来の死」への気づきが一部ではあるがうかがわれる一方で、自閉症の特性に由来すると思われる「死」「天国」「地獄」等の観念へのこだわりも認められた。また、母親への愛着と喪失への恐れは比較的広く認められた。さらに、そうした死への気づきを育む土壌となる家庭での「いのちの学び」についても検討したところ、特に知的な障害が軽い場合は、「死」について言葉で積極的に子どもに伝えようとする傾向が見られた。生き物の飼育と葬儀への参列は、特に中度以上の知的障害を有する場合に重要だと認識され、取り入れられていた。

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