著者
杉山 幸子
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.13-21, 1993

Two hundred and ten members of a Japanese new religion. Mahikari, responded to a 6-page questionnaire. First, a factor analysis was performed to identify four dimensions of religiosity: belief, religious behavior, experiences, and the affective bonds of membership. Secondly, factor scores were subjected to ANACOVA to examine the effects of sex, age and the length of membership on each dimension. The results indicated that women had more religious experiences than men, and that people became more active in their religious behavior with age. In addition, youths were more affected than adults, and many late adolescent males had doubts about the teachings. The length of membership in Mahikari, on the other hand, was shown to have a positive effect on behavior.
著者
杉山 幸子
出版者
八戸学院短期大学
雑誌
八戸学院短期大学研究紀要 (ISSN:21878110)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.1-8, 2016-03-31

自閉症スペクトラム者はその障害特性のゆえに、生きていく上でのさまざまな困難を抱えている。そのひとつが「死」の理解と受容である。本研究では、自閉症スペクトラム児・者が死をどのように理解し、受け止めるのかを明らかにしようと試みており、本稿でははその一部として、彼らが身近な人の死に接した際に、それをどのように受け止めるのかにアプローチする。保護者から得たエピソードを分析した結果、幼児の場合、「亡くなっている」ことを理解するのが難しく、青年期になると平静に振る舞えるようになることが示唆された。また、知的障害が無いか軽い人で、児童・青年の年齢になっている場合、死を理解し、悲しむという心情が成長していることが窺われた。
著者
杉山 幸子
出版者
八戸学院短期大学
雑誌
八戸学院短期大学研究紀要 (ISSN:21878110)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.1-12, 2017-03-31

本論では自閉症スペクトラム児・者が死に関心を示したエピソードを分析し、定型発達の幼児に認められたような死への気づきが確認できるかどうか、また、彼らに独自のパターンが見いだせるかどうかを検討した。その結果、自閉症スペクトラムの子どもと青年には、幼児において認められたのと共通の「未来の死」への気づきが一部ではあるがうかがわれる一方で、自閉症の特性に由来すると思われる「死」「天国」「地獄」等の観念へのこだわりも認められた。また、母親への愛着と喪失への恐れは比較的広く認められた。さらに、そうした死への気づきを育む土壌となる家庭での「いのちの学び」についても検討したところ、特に知的な障害が軽い場合は、「死」について言葉で積極的に子どもに伝えようとする傾向が見られた。生き物の飼育と葬儀への参列は、特に中度以上の知的障害を有する場合に重要だと認識され、取り入れられていた。