著者
後藤 昌彦 安田 忠司 渋谷 俊昭
雑誌
岐阜歯科学会雑誌 = The Journal of Gifu Dental Society (ISSN:03850072)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.128-136, 2014-11-20

歯周病はプラークなどの細菌因子だけではなく、宿主因子、環境因子などが関与し歯周病の発症や進行を促進していると言われている。喫煙は環境因子の代表的なリスクファクターである。タバコに含まれる三大有害物質のニコチンは歯周治療後やインプラント治療後の創傷治癒に影響を及ぼすだけでなく、破骨細胞を活性化させ、歯周組織の破壊を促進させる報告がある。ラットにニコチン含有蒸留水を長期間経口投与することによりニコチンが歯槽骨に及ぼす影響を組織学的およびマイクロCTを用いた画像解析により観察した。その結果、マイクロCT撮影の画像解析では頬側、口蓋側どちらも実験群(ニコチン摂取群)で有意に歯槽骨の吸収の増加を認めた。根分岐部の骨密度においてはコントロール群(蒸留水摂取群)と実験群を比較した結果、有意差は認められなかった。TRAP染色像の頬側においてはコントロール群と比較し、実験群においてTRAP陽性多核細胞が有意に認められた。このことから、ニコチン摂取は破骨細胞数を増加させ歯槽骨吸収を促進させることが示された。

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