著者
横手 逸男 ヨコテ イツオ Itsuo Yokote
雑誌
浦和論叢
巻号頁・発行日
no.50, pp.149-164, 2014-02

天皇陛下や皇族方は、さまざまなご公務を通じて、国民との絆を深められている。 一方、現行「皇室典範」では、皇族女子は、「天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れ」なければならず、現在の皇室の構成に鑑みると、女性皇族が婚姻を機に皇籍を離脱した場合、皇室のさまざまなご活動の維持が困難になる。このような状況に対処すべく、ヒアリングが実施されたが、有識者の意見は大きく対立した。平成24年10月5日に野田内閣が発表した「皇室制度に関する有識者ヒアリングを踏まえた論点整理」では、皇族数の減少に歯止めをかけ、皇室のご活動の維持を確保するためには、「女性皇族が一般男性と婚姻後も皇族の身分を保持しうることとする制度改正について検討を進めるべきである」と結論づけたが、ヒアリングを行なうに際し示された「皇位継承問題には触れない」という前提条件にもかかわらず、「皇位継承問題」に関する大きな論争を招いた。しかし、皇室の直面している問題は深刻であり、これらの問題に関する政府の積極的なとり組みが必要である。

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皇室制度に関する有識者ヒアリング - 女性宮家の創設- 浦和大学・総合福祉学部 横手逸男 浦和論叢,(50),149-164 (2014-02) https://t.co/6v3nV4LAWv

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