- 著者
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國吉 知子
Tomoko KUNIYOSHI
- 雑誌
- 神戸女学院大学論集 = KOBE COLLEGE STUDIES
- 巻号頁・発行日
- vol.60, no.2, pp.65-80, 2013-12-20
調整的音楽療法(RMT)とは、受動的音楽療法の一つで、音楽を聴取する間、意識を「音楽」「身体」「思考・感情・気分」に偏りなく向け続けることで、誤った緊張を調整するものである。これまでの研究から、RMTは自己覚知の亢進や脱中心化に有効であることがわかってきている。しかし、RMTは意識の適切な使い方についての一種のメンタルトレーニングであるため、特に初心者にとってMRTの内的課程は複雑で理解されにくいように思われる。本稿では新しくRMTを実施しようと考える実践者に役立つMRT実施上の留意点を含め、実際的な手順について詳細な解説をおこなった。また、これまでのRMTについての研究を概観し、今後のRMT研究についての方向性を示唆した。さらに、RMTの方法や内的プロセスとの比較からマインドフルネス(ヴィパッサナー瞑想)との関連について言及するとともに、マインドフルネス・エクササイズを取り上げ、RMTとの類似性について検討した。