著者
竹田 隆一 長尾 直茂
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 教育科学 = Bulletin of Yamagata University. Educational Science
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.51(145)-68(162), 2003-02-17

剣道の技術に関する名辞は, 非常に難解であり, 円滑な技術指導の障害となることも考えられる。しかし, それは, 剣道のもつ身体観や技術観などの文化的特性のあらわれととらえることができる。そこで, 剣道技術指導書の先行形態である近世の武芸伝書を取り上げ, 技術に関する名辞を考察することによって, 剣道の文化的特性を明らかにすることを目的とした。 本稿では, 一刀流の伝書である『一刀斎先生剣法書』取り上げたが, それは, 一刀流が現代剣道の源流の一つに数えられるためである。ただ, 流祖伊藤一刀斎みずからが書いた伝書というものは現在伝わらず, 一刀流を理解するためには, その門人達の伝書によるしかないのである。そこで, 一刀斎の門人古藤田俊直を祖とする唯心一刀流の伝書『一刀斎先生剣法書』を現代語訳し, 技術に関する名辞をスポーツ教育の視点から考察することにした。その結果, 従来から使用されている「事理」, 「水月」,「残心」,「威勢」の意味内容が明らかになった。なお, 今回の考察は, 全16章のうち5章までである。

言及状況

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一刀流ってそういえばよく聞くけどなんだろうとうろうろしてたら見つけた。後で読む。 『一刀斎先生剣法書』訳注及びスポーツ教育的視点からの考察 1→https://t.co/5xPxIymorQ 2→ https://t.co/e3J4OiNC8v 3→ https://t.co/EmdvWv4ncK

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