著者
福原 敏男
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.1-23, 1994-03-31

筆者はこれまでに、祭礼芸能である一つもの・細男について考察し、これを平安末期に成立した田楽・王の舞・獅子舞・十列・巫女神楽・競馬・流鏑馬・神楽・舞楽・神子渡等からなる一連の芸能として位置づけた。京都・奈良の古社の祭礼において、「日使」と称する役が、上記の諸芸能とともに、祭礼に参加する事例がある。従来の日使に関する先行研究は、春日若宮祭礼に限られ、ここに神聖性が指摘された。日使は黒袍表袴に長い裾をひいた姿で、奉幣を主な役割とし、芸能的所作がないからであった。本稿では、春日祭・春日若宮祭礼、東大寺八幡宮転害会、大山崎離宮八幡宮の日使神事、山城宇治田原三社祭に参加する日使を対象にした。史料と絵画に基づく検討の結果、日使の成立を楽人の風流に求めた。日使が伝播した地における宗教性は、その所役を荷った人々の階層の問題である。

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