著者
片山 剛 Takeshi Katayama 千里金蘭大学 教養教育センター
巻号頁・発行日
vol.11, pp.87-99,

後白河法皇の嗜好によって制作された『伴大納言絵巻』は、九世紀に起こった応天門の火災に取材した説話を絵画化したもので、炎の描写、多様な人物の躍動感にあふれた表現、劇的な展開などの魅力に溢れた絵巻物屈指の名作である。しかし、絵画の読み解きは必ずしも完全に行われているとはいえず、また絵巻物という性質ゆえに原本の体裁をそのまま伝えているとも思えないなどの問題を孕んでいる。 本稿では、従来の説に多くを依拠しながらも、未解決の問題に私見を加え、併せて細部の読み解きを試みるものである。

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