著者
有馬 麻理亜
出版者
近畿大学全学共通教育機構教養・外国語教育センター
雑誌
近畿大学教養・外国語教育センター紀要. 外国語編 = Kindai university center for liberal arts and foreign language education journal. Foreign Language edition (ISSN:2432454X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.57-74, 2018-11-30

[抄録]本稿では、1920 年代におけるアンドレ・ブルトンの写真論を論じ、それが20 年代の代表作である『ナジャ』に対してどのような影響を与えたかを分析した。まずは多くの先行研究が前提とする「自動記述=思考の写真」というある種の定理そのものを再検討することから出発し、1920 年代における彼の写真に関する言説を分析した。その結果、ブルトンが写真の効果に限界を設けており、それを乗り越えるためにコラージュ論や詩的イメージ論を探求したことがわかった。『ナジャ』はまさしくこのイメージ理論の成果であり、読むという行為をつうじて、語り手のコラージュとしての肖像写真を「見る・見せる」構造を備えた作品であることを明らかにした。

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