- 著者
-
川端 愛子
- 出版者
- 北海道文教大学 ; 2004-
- 雑誌
- 北海道文教大学研究紀要 = Bulletin of Hokkaido Bunkyo University (ISSN:13493841)
- 巻号頁・発行日
- no.40, pp.15-28, 2016-03
本論文は子育て・教育支援における「関係力育成プログラム」の実践を反応収集提示装置「PF-NOTEプロトタイプ」を活用して評価し,この指導法の有効性と,分析法として採用したPF-NOTEプロトタイプの活用の有用性を明らかにしたものである.分析のツールに用いた「PF-NOTE プロトタイプ」は,収録したビデオ映像を視聴しながら臨床実習生がリモコンでマーキング情報を記録することができるシステムである.ここでは,「関係力育成プログラム」が重視している「行動を流れの中で捉える」,「関係的視点から子どもの行動を捉える」,「構造化された場の構築」の3つの視点に耐えうる分析法として採用されている.これまでの研究は次の4つに大別することができる.研究1は「子育て・教育支援における評価方法の教育工学的研究」,研究2は「臨床観察法におけるPF-NOTEプロトタイプの運用効果」,研究3は「文教ペンギンルームにおける実践的研究」,研究4は「ミュージックセラピィの振り返りにおけるPF-NOTEプロトタイプの活用に関する実践的研究」である.本研究では,これらの4つの研究を概観することにより,今後の研究の方向性について総説した.