著者
藤谷 厚生
出版者
四天王寺大学
雑誌
四天王寺大学紀要 (ISSN:18833497)
巻号頁・発行日
no.66, pp.205-219, 2018-09-25

本稿は、華厳経の入法界品で、善財童子の悟りの完成のために普賢菩薩が説いたその行願(普賢行)の内容理解のための一研究ノートである。テキストとしては、不空三蔵訳(8c 中頃)の『普賢菩薩行願讃』(大正蔵経第10 巻880 上段以下)の62 頌を用い、足利惇氏先生の「普賢菩薩行願讃の梵本」(京都大学文学部研究紀要4 号[1956 年])や般若三蔵による同本異訳とされる華厳経(四十巻)の「入不思議解脱境界普賢行願品」(以下、四十華厳・普賢行願品と略)の普賢広大願王清浄偈などを参照しながら、できるだけ原本の意に即すように書き下し、邦訳としてここに翻刻した。特に四十華厳「普賢行願品」には、この普賢菩薩の十大行願については、 「 若欲成就此功徳門。應修十種廣大行願。何等爲十。一者禮敬諸佛。二者稱讃如來。三者廣修供養。四者懺悔業障。五者隨喜功徳。六者請轉法輪。七者請佛住世。八者常隨佛學。九者恒順衆生。十者普皆迴向」(大正蔵経第10 巻844 頁中段24 行目)とあり、本稿では便宜上これに随い、本文の内容を「礼敬諸仏」「称讃如来」「広修供養」「懺悔業障」「随喜功徳」「請転法輪」「請仏住世」「常随仏学」「恒順衆生」「普皆廻向」の十種とそれに付随する小見出しを附して区分し、それぞれの本文書き下し訳に、語註や解説ノートを加えて要旨を述べ、末尾には四十華厳「普賢行願品」の普賢広大願王清浄偈を書き下し邦訳して参考として付した。

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東大寺で拝受した経本の翻訳者が般若三蔵なのがエモいことはさておき、収録されている『普賢菩薩行願讃』の解説と読み下し文を見つけた。 #阿・吽 #般若三蔵 #四十華厳 https://t.co/3NzYJkrE0w https://t.co/6OewK1mnWP

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