著者
高橋 薫
出版者
中央大学人文科学研究所
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
vol.89, pp.31-62, 2018-09-30

前回の緒論を受け,スペイン半島が如何にスペイン王国とポルトガル王国,ナバラ王国,カスティリア王国その他の,現代の統一スペイン国家を構成する各州が,それぞれ独自に小「国家」として形成されるにいたる段階・歴史を,チュルケやマリアナがどのように書き込んでいったかを扱う。両スペイン史家の最終目的が,所謂レコンキスタを経て,スペイン王国の誕生を見ることでその膨大な史書を終えていることから判断できるように,その最終地点にいたる重要なポイントとして,この小「国家」形成過程の分析綜合に,このふたりの歴史家たちは,ともにそのスペイン通史の中でかなりのページを割いており,本稿だけで論じ尽くすのは難しい。ために本稿以降に予定している考察でも続けて論ずる予定である。その端緒として,今回はアラビア半島に誕生したイスラム教やイスラム教徒集団が勢力を拡張し,イベリア半島を席捲してゆく初期段階の記述を追うこととする。

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高橋薫(2017,18)「近世初期におけるもっとも古いスペイン通史について(その1 )(その2):チュルケ・ド・マイエルヌの『スペイン総史』」『人文研紀要』86,89:1-34,31-62. https://t.co/lzfPOzirJv https://t.co/ex7kmBf39H 16世紀フランスで書かれたスペイン通史,(2)はイスラーム征服の記述

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