著者
小林 久幸
出版者
帝塚山大学
雑誌
帝塚山大学短期大学部紀要 (ISSN:13459732)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.57-67, 2001-02-01

シドニー五輪2000男子サッカー競技のアジア地区最終予選1999年開催の日本代表U-22チーム出場4試合(99U22)を収録したVTRから, サッカー試合中のインプレーとアウトオブプレー時間の比率およびアウトオブプレーの要因別出現回数・所要時間とその比率などを検討した。結果は以下の通りである。(1)ロスタイムを除いた試合時間90分におけるインプレーとアウトオブプレーの1試合当り平均時間(比率)では, 99U22は52分50秒(58.7%)対37分10秒(41.3%)である。(2)インプレーの1試合当りの出現回数および1回当りの持続時間では, 99U22は約127回, 24.9秒である。(3)アウトオブプレーの1試合当りの出現回数および1回当りの所要時間では, 99U22は約137回, 16.3秒であり, 日本は約65回(47%), 15.4秒である。(4)アウトオブプレーの1試合当りの要因別出現回数の比率では, 99U22は比率の高いものから順にTH41%(56回), FK26%(35回), GK17%(23回), OTH11%(15回), CK6%(9回)である。(5)アウトオブプレーの1試合当りの要因別所要時間では, 99U22の最も長いのはFKの9分49秒, 次いでTHの8分56秒, OTHの7分48秒さらにGKの7分15秒であり, 最も短いのはCKの3分21秒である。(6)アウトオブプレーの要因別1回当りの所要時間では, 99U22は所要時間の長いものから順にOTH 32.3秒, CK 23.7秒, GK 19.1秒, FK 16.7秒, さらにTH 9.6秒であった。なお, この順位と出現回数の比率の順位とはほぼ逆の様相である。(7)アウトオブプレーの時間区分別の生起率では, 99U22の最も多いのは10&acd;20秒の42%であり, 次いで10秒未満の29%である。(8)日本と対戦チームとのアウトオブプレーの比較では, 日本のTHの1試合当りの出現回数31.8回・23.2%は対戦チームの24.3回・17.7%よりも多い(P<0.05)。日本のGKの1試合当りの出現回数7.5回・5.5%は対戦チームの15.3回・11.1%よりも顕著に少なく(P<0.001), 1回当りの所要時間では日本のGK 21.7秒は対戦チームの17.9秒よりも明らかに長い(P<0.01)。
著者
志垣 瞳 永野 君子 池内 ますみ 小西 冨美子 餅 美知子
出版者
帝塚山大学
雑誌
帝塚山大学短期大学部紀要 (ISSN:13459732)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.103-114, 2001-02-01

奈良県奈良市および生駒市内にある私立幼稚園1カ所, 公立幼稚園2カ所に在籍する年長児を対象に, 健康状況や生活習慣, 食生活などを中心としたアンケート調査を平成9年11月&acd;12月に実施し, 次のような結果を得た。1.対象児の58.2%が何らかの健康不良を訴えており, 回答の多い項目は「風邪をひきやすい」, 「過去に病気で入院したことがある」, 「アレルギー体質である」であった。女児より男児に該当が多かった項目は, 「やせすぎ」, 「腹痛, 下痢を訴える」, 「アレルギー体質である」であった。(P<0.05) 2.起床時間は, 7時台が最も多く, 78.8%であった。就寝時間では, 「21時まで」が26.7%, 「21時から22時」が55.5%, 「22時以降」が17.7%であった。3.朝食を毎日食べない者が4.1%みられた。朝食の共食状況は, 「両親と」が19.2%, 「母親と」が41.8%, 「子供だけで」が29.5%であった。夕食では, 「両親と」が25.3%, 「母親と」が69.9%, 「子供だけで」が2.1%となっていた。4.「朝食を毎日食べない」者は, 「毎日食べる」者に比べて, 健康不良を訴える割合が大きく(p<0.01), 歯痛, 頭痛, 眠りが浅いなどの項目では, 1%の危険率で, またよくけがをする, 寝つきが悪いと訴える割合に5%の危険率で有意差が認められた。また生活状況では, 朝食の欠食は, 就寝時間が遅いという生活の夜型化の影響を受けており, 睡眠時間, 夜食の頻度, 朝の食欲, テレビなどの生活習慣と関連していることが示唆された。5.21時までに就寝する「早寝群」は, 22時以降に就寝する「遅寝群」に比べて, 睡眠時間, 朝食時間, 便通, 夕食時間, 食品摂取頻度得点, 朝の食欲, 朝食摂取状況, 夜食の頻度などの生活全般にわたる習慣が良好にもたれていることが窺われた。
著者
小林 久幸
出版者
帝塚山大学
雑誌
帝塚山大学短期大学部紀要 (ISSN:13459732)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.64_a-53_a, 2002-02-01

2000年10月開催アジア杯サッカー選手権レバノン大会の日本代表チーム出場6試合(00ACJ)を収録したVTRから, サッカー試合中のインプレーとアウトオブプレー時間の比率およびアウトオブプレーの要因別出現回数・所要時間とその比率などを検討した。結果は以下の通りである。(1)ロスタイムを除いた試時間90分におけるインプレーとアウトオブプレーの1試合当り平均時間(比率)では, 00ACJは54分50秒(61%)対35分10秒(39%)である。(2)インプレーの1試合当りの出現回数および1回当りの持続時間では, 00ACJは約115回, 28.7秒である。(3)アウトオブプレーの1試合当りの出現回数および1回当りの所要時間では, 00ACJは約125回, 16.9秒であり, 日本は約63回(51%), 17.1秒である。(4)アウトオブプレーの1試合当りの要因別出現回数の比率では, 00ACJは比率の高いものから順にFK33%(41回), TH32%(40回), GK15%(19回), OTH12%(16回), CK7%(10回)である。(5)アウトオブプレーの1試合当りの要因別所要時間では, 00ACJの最も長いのはFKの11分52秒, 次いでOTHの7分20秒, THの6分16秒さらにGKの5分51秒であり, 最も短いのはCKの3分52秒である。(6)アウトオブプレーの要因別1回当りの所要時間では, 00ACJは所要時間の長いものから順にOTH28.4秒, CK24.4秒, GK18.8秒, FK17.4秒, さらにTH9.3秒である。(7)アウトオブプレーの時間区分別の生起率では, 00ACJの最も多いのは10&acd;20秒の37%であり, 次いで10秒未満の30%である。(8)日本と対戦チームとのアウトオブプレーの比較では, 日本のFK20%(1試合当り26回)は対戦チームの12%(15回)よりも多く(P<0.001), さらにゴール前でのシュート・得点をねらうFKでは日本の7回は対戦チームの3回よりも多い (P<0.01)。逆に, GKでは対戦チームの10%(12回)は日本の5%(6回)よりも多い(P<0.001)。
著者
小林 久幸
出版者
帝塚山大学
雑誌
帝塚山大学短期大学部紀要 (ISSN:13459732)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.68-74, 2003-02-01

2001年8月の暑熱環境下において開催された第15回全国少年少女草サッカー大会(清水市)の試合会場での環境温度を,暑熱環境計を用いて午前7時より午後5時まで1時間間隔で測定した。結果は以下の通りであった。(1)大会期間中の環境温度WBGTの平均では,第1日目28.3℃,第2日目28.1℃,第3日目25.5℃,第4日目25.0℃であった。(2)大会期間中の気温および湿度などの平均では,第1日目31.0℃(湿度56%),第2日目31.3℃(54%),第3日目29.8℃(44%),第4日目29.4℃(45%)であった。(3)第1日目および第2日目は熱中症予防のための運動指針による厳重警戒(厳重注意,激しい運動は中止)WBGT28℃〜31℃の範囲内で試合が行われていた。