- 著者
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牧原 功
- 出版者
- 群馬大学留学生センター
- 雑誌
- 群馬大学留学生センター論集 (ISSN:13461605)
- 巻号頁・発行日
- no.3, pp.1-13, 2003-03
い形容詞の丁寧形は、以前は「おいしゅうございます」のような形が規範的であったが戦後は「おいしいです」という形が普及した(1)。しかし、今日にあっても全く違和感のない表現として受け入れられているのかには疑問が残る。また日本語教科書には「おいしくないです」のような、形容詞に後接する否定の形容詞「ない」に「です」がついた表現も用いられ、さらに 「食べないです」のような助動詞の「ない」に「です」がついた形も日常良く耳にするようになっている(2)。そこで、い形容詞+です、形容詞「ない」+です、助動詞「ない」+です、その他動詞が形容詞化した成分+です、等について文の適格性の判断を求めるアンケートを行い、文の許容度と文法的性質との間に関連性が見られることを示した。また、適格性判断の結果と実際の言語使用の状況との関係を見るため、WEB上の文章をコーパスとして幾つかの表現についてその使用頻度を調べた。その結果、WEBの文章をコーパスとした使用頻度調査によって、アンケートとほぼ同様の結果を得ることが可能であることが確認された。