著者
花田 一臣 石子 智士 守屋 潔 木ノ内 玲子 三上 大季 山口 亨 吉田 晃敏
出版者
日本遠隔医療学会
雑誌
日本遠隔医療学会雑誌 (ISSN:1880800X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.145-148, 2014-10

テレビ会議システム遠隔診察とWebシステムを用いた相談の両方が可能な10施設と旭川医大間の遠隔支援167件から眼科緊急要請を抽出、疾患、支援方法、内容、治療を集計し支援状況と傾向を検討した。緊急要請は37例(22%)、疾患は、角結膜18例、網膜8例、緑内障7例、白内障4例だった。支援方法はテレビ会議システム遠隔診察25例、Webシステム相談12例であった。支援内容は、テレビ会議システム遠隔診察では、診療助言7例、手術手技指導4例、出張医派遣決定5例、紹介・転院指示9例で、Webシステム相談では、診療助言6例、出張医派遣決定1例、紹介・転院指示5例であった。治療は、現地外来加療10例、現地入院加療13例、転院外来加療2例、転院入院加療12例で、37例中23例(62%)で在地のまま診療が完結した。遠隔医療システムを眼科緊急支援に用いることで治療までの時間短縮と疾患に応じた専門医療の提供ができた
著者
三上 大季 林 弘樹 守屋 潔 山上 浩志 吉田 晃敏
雑誌
日本遠隔医療学会雑誌 (ISSN:1880800X)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.273-274, 2008-10
被引用文献数
1

著者版遠隔医療における通信インフラとして、低コストであるインターネットが多く利用されている。インターネットは公衆網であるため、通信内容の暗号化と共にサービスシステムへの不正なアクセスを防ぐための利用者認証が必須となる。最も一般的な利用者認証方式はID/パスワードによる認証であるが、認証情報の漏洩による第三者の「なりすまし」が行われる危険性が高い。そこで本研究では、インターネットを基盤とした遠隔医療システムにおいて、本人が所有する携帯電話を利用者認証手続きに利用することで安全性を高め、且つ利用者認証と連動して通信端末間に安全なVPN通信路を動的に確立できる通信インフラシステムを開発した。医療従事者に本システムを体験してもらいアンケート評価を行ったところ、92%の評価者が本システムの有効性を認めた。