著者
楊 其琛 金 紅花 包 振山
雑誌
事業創造大学院大学紀要 (ISSN:24369977)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.47-60, 2022-04

本稿では千葉市におけるコンビニエンスストアと高齢人口との空間的自己相関関係性を明らかにするために、空間的自己相関分析を行った。まず、カーネル密度分析を用いて千葉市におけるコンビニエンスストアの分布方向と地理的中心を把握した。次は、Global Moranʼs I 指数により千葉市のコンビニ商圏内65歳以上人口密度(町丁単位)は空間的にクラスタ化の有無を示し、ホットスポットあるいはコールドスポット分析を行って具体的な出店・立地の特徴を明らかにした。この分析を通して、千葉市のコンビニ商圏内65歳以上人口密度(町丁単位)と店舗数は正の相関関係あり、空間的に正の空間的自己相関関係性があると言える。
著者
若井 絹夫 富山 栄子
雑誌
事業創造大学院大学紀要 (ISSN:24369977)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.61-75, 2022-04

地域通貨の発行に関わる中心主体は、かつてのNPOや商店街などの市民団体から企業や地方自治体へと移っている。本稿においては、「あがのポイント」と「だっちゃコイン」の事例をもとに、地方自治体が関与する地域通貨の目的と運営からその特徴を明らかにし、地域通貨の仕組の変化を考察した。その結果、地方自治体が関与することで発行目的は地域の課題を取り込み複合化し、発行形態も発行目的の変化に対応するために併用化し、発行媒体は複雑化する運営を支えるためにアプリ型へ移行していること、および、電子地域通貨を導入することで地域通貨はモジュール化し、レイヤー構造へと変化し、プラットフォーム化が進んでいる可能性を確認した。