- 著者
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若井 絹夫
富山 栄子
- 雑誌
- 事業創造大学院大学紀要 (ISSN:24369977)
- 巻号頁・発行日
- vol.13, no.1, pp.61-75, 2022-04
地域通貨の発行に関わる中心主体は、かつてのNPOや商店街などの市民団体から企業や地方自治体へと移っている。本稿においては、「あがのポイント」と「だっちゃコイン」の事例をもとに、地方自治体が関与する地域通貨の目的と運営からその特徴を明らかにし、地域通貨の仕組の変化を考察した。その結果、地方自治体が関与することで発行目的は地域の課題を取り込み複合化し、発行形態も発行目的の変化に対応するために併用化し、発行媒体は複雑化する運営を支えるためにアプリ型へ移行していること、および、電子地域通貨を導入することで地域通貨はモジュール化し、レイヤー構造へと変化し、プラットフォーム化が進んでいる可能性を確認した。