著者
坂本 義和
出版者
慶應義塾大学出版会
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.421-435, 2007-08 (Released:2007-00-00)

商学部創立50周年記念 = Commemorating the fiftieth anniversary of the faculty十川廣國教授退任記念号 = In honour of Professor Hirokuni Sogawa50周年記念論文・退任記念論文 Alfred D. Chandler, Jr. が明らかにした大企業の生成と展開のプロセスであるいわゆるチャンドラー・モデルは,これまで大企業の動向を説明する手段として経営史分野のみならず多岐にわたる学問分野において着目されてきた。しかしながら近年において,そのモデルでは20世紀後半以降の企業動向に対して説明に限界が生じるというポスト・チャンドラーの議論が展開されている。本稿では,このポスト・チャンドラーの議論,なかでも単に現状説明の限界を指摘するだけではなくChandlerの説明の背景理論を問題視するNaomi R. Lamoreaux, Daniel M. Raff and Peter Teminによる研究とRichard N. Langloisによる研究に焦点を当てることで,チャンドラー・モデルについて再検討を試みる。

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