著者
北本亜由美 山内正人 砂原秀樹
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.43-50, 2014-11-27

家族という単位が崩壊し,縮小化に向かっている.その影響により,ペットはコンパニオンアニマル,すなわち生活するうえでの 「伴侶」 という位置づけを獲得し,飼い主との情緒的結びつきがより密接になった.そのため,ペットと死別すると,ペットロス症候群に陥る人が増えてきている.ペットロスから回復するためには,悲しみを吐き出すことが重要だとされているが,ペットを亡くした悲しみは同じような体験をしていないとなかなか周囲の理解を得られないため,多くの飼い主が心に溜めている.そこで,本研究ではインターネットを活用して同じような体験をした飼い主同士を繋げ,悲しみを吐き出せる場を作ることで,心の負荷軽減を行い,ペットロスからの回復を助けるような仕組みを構築する.本稿では,オンラインセルフヘルプミーティングの提案および飼い主同士で円滑にミーティングを実施するための機能について評価する.
著者
前田 香織 近堂 徹 相原 玲二
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.78-84, 2014-11-27

IPv6 ではプラグアンドプレイ機能の実現などマルチキャストが積極的に使用されているが,多数のマルチキャストパケットによる端末のリソース消費問題や無線 LAN(L2) において再送制御されないことによるパケット損失問題などが課題として指摘されている.今後 IPv6 が普及したときに,IPv4 に比べてマルチキャスト通信による弊害が顕在化する可能性がある.そこで本研究では実際に多数の端末が接続された無線 LAN に流れているマルチキャストパケットの実態を調査した.1日に平均約 1000 台の端末が接続する無線 LAN において IPv4 と IPv6 のマルチキャストパケットを約 3 ヶ月間実測した結果,IPv4 と IPv6 ではそれぞれ同程度のマルチキャストパケットが流れていることが判明した.これにより今後 IPv6 が普及した時,無線 LAN に頻繁に接続される機器に対するマルチキャストの影響について考察する.