著者
得丸 公明
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会研究会資料 知識ベースシステム研究会 89回 (2010/3) (ISSN:24364592)
巻号頁・発行日
pp.10, 2010-03-29 (Released:2021-07-14)

ヒトの言語はデジタル通信である。そこでは、誤り訂正が行なわれて、情報源・通信路・伝送路の符号化が行なわれている。人間の知能は、(1a) 五官による記憶、(1b) コトバの記憶、(2) 大脳皮質上の神経結合による知覚記憶と言語記憶のネットワーク、(3) 概念体系を構築し、概念を操作する論理装置(回路)から成り立っている。\n
著者
米納 弘渡 秋山 英三
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会研究会資料 知識ベースシステム研究会 89回 (2010/3) (ISSN:24364592)
巻号頁・発行日
pp.03, 2010-03-29 (Released:2021-07-14)

人間社会においては、互いに一度しか付き合うことのない非血縁者間でも協力行動が見られる。しかし、社会全体のことを考慮せずに自分のためだけを考えれば、協力しない方が常に得であるのも事実である。そしてそのように考えるならば、利己的な個人にとっては、自発的に他者に協力行動を取るべき理由は存在しないはずである。このような協力行動の進化を説明するために、これまで多くの人々が「集団間での闘争・淘汰では、集団の中に協力的な個体がより多い集団の方が生き残りやすい。」と主張してきた。しかし人類の場合、それに加え、その人を取り巻く人々や社会、文化によっても大きな影響を受けている。そのような文化的な慣習・制度の一部(単婚性や食料資源の共有)は、集団内での淘汰のメカニズムの効果を弱め、協力行動の進化を促進させる可能性がある。本研究はこのような考えの先行研究に基づき、集団構造を持ったエージェントシミュレーションを行う。そしてその結果を用いて、「人類社会で、どのような条件で協力が進化しうるか」を調査する。\n