著者
福島 明子 Meiko Fukushima 作新学院大学人間文化学部 SAKUSHIN GAKUIN UNIVERSITY
雑誌
作新学院大学人間文化学部紀要 = Bulletin of The Faculty of Human and Cultural Sciences Sakushin Gakuin University (ISSN:13480626)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-20, 2008-03-01

本研究では、栃木県那須鳥山市烏山地区の山あげ祭を対象として、当番町、時代、および祭への関与に着目しながら、山あげ祭のイメージや心理的機能について検討を行った。SD法により、金井町は派手で賑やかなイメージ、仲町は静かでこぢんまりとしたイメージ、鍛冶町は豪華でありながら伝統を重んじる質実剛健なイメージなど、各当番町の個性が浮き彫りにされた。各当番町が個性を固持することは、自町のアイデンティティや誇り、他町への競争意識を高め、6年に一度当番町を務めあげるにあたっての原動力、鳥山全体として山あげ祭を継承するモチベーションとなっていると考えられる。因子分析により、山あげ祭の心理的機能として「集団における自己実現」「自由」「神聖さ」「自尊心」「協同」の5因子が抽出された。男性、自営業者、宮座に入っている人、若衆経験者はより集団における自己実現欲求を、宮座に入っている人はより神聖さや自尊心を、高齢者はより自尊心や協同欲求を充足させていた。量的データによる検討で、従来人々が各当番町、現在および昔の若衆に対して漠然と抱いてきた特質が確認されると同時に、何百年間もの間、変遷を遂げつつ継承されてきた伝統的祭のなかに今なお固有の祭の精神が受け継がれていることが示唆された。
著者
原田 明子 Akiko Harada 作新学院大学人間文化学部 The Faculty of Human and Culture Sciences Sakushin Gakuin University
出版者
作新学院大学人間文化学部
雑誌
作新学院大学人間文化学部紀要 = Bulletin of The Faculty of Human and Cultural Sciences Sakushin Gakuin University (ISSN:13480626)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.77-90, 2007-03-01

以下は平成16年度後期から平成18年度前期にかけて、作新学院大学人間文化学部の必修科目「キャップストーンコース」において行われた、児童英語活動「英語であそぼう」の取り組みについての報告である。受講者の活動を、担当教員の視点からまとめたものである。
著者
山岸 美穂 Miho Yamagishi 作新学院大学人間文化学部
出版者
作新学院大学人間文化学部
雑誌
作新学院大学人間文化学部紀要 = Bulletin of The Faculty of Human and Cultural Sciences Sakushin Gakuin University (ISSN:13480626)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.13-38, 2004-03-30

現代社会において、若者のまちづくりへの参加・参画、若者のボランティア活動への参加・参画が注目されている。そもそもまちづくりとは何か。宇都宮市および栃木県では、若者のどのようなまちづくりへの取り組みが見られるのか。ここでは、2003年4月に作新学院大学人間文化学部に開設された、作新学院大学人間文化学部リエゾンオフィスでの学生との活動を中心に、若者とまちづくりの関係、および、若者の地域社会への参加・参画の意義を述べる。教育とは人間の可能性と能力が外に引き出されることであり、人間と人間との双方向的な他者に対する働きかけである。人と人との触れ合いのなかで人間形成が行われるが、目に触れるもの、耳に触れるもの、手で触れるものなど、このような世界との触れ合いによっても、人間形成は行われる。学生との地域社会でのさまざまな取り組みを紹介しながら、生きた教育実践とまちづくりの関係を明らかにしたい。