出版者
兵庫県立農林水産技術総合センター
雑誌
兵庫県立農林水産技術総合センター研究報告. 農業編 (ISSN:13477722)
巻号頁・発行日
no.56, pp.37-38, 2008-03

1979年から2002年にかけて、5年間隔で5回(5巡)、兵庫県内水田土壌の可給態ケイ酸含量、資材施用量および灌漑水のケイ酸含量の変化を調査した。1.ケイ酸質資材の施用量は但馬地域以外の県内全域で減少しており、土壌中の可給態ケイ酸含量(酢酸緩衝液抽出法)は4巡目まで減少傾向が認められた。その傾向は、丹波地域で著しかった。2.灌漑水のケイ酸含量は13mg/L前後で推移し、調査期間中、顕著な変化は認められなかった。3.今後、さらに資材施用量が減少し、それに伴い土壌中の可給態ケイ酸含量の低下が懸念されているので、ケイ酸質資材の効率的施用と土壌モニタリングの継続が重要であると考えられた。