- 著者
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浜 森太郎
- 出版者
- 広島大学国語国文学会
- 雑誌
- 国文学攷 (ISSN:02873362)
- 巻号頁・発行日
- no.141, pp.p10-24, 1994-03
「泊船本」の用字法は「画巻本」の啓蒙的な用字法を継承し、さらに整理・統合したものと言える。また、整理・統合された表記の単調さは、要所に極致畳、装飾字母を配置することで極力カバーされている。このため、使用字母並びにその用法に「画巻本」と幾分食い違いが生じたが、この集中利用される仮名字母と微量の装飾字母とのバランスの中に、「泊船木」筆者並びに清書者の力量が折り込まれているのである。