著者
大貫 裕二
出版者
一般社団法人 国際P2M学会
雑誌
国際P2M学会研究発表大会予稿集 2013 春季 (ISSN:24320382)
巻号頁・発行日
pp.116-125, 2013-04-20 (Released:2017-06-06)

プロジェクトのバリュー・マネジメントに大きな影響を与える為替変動の管理のために、複数の測定基準により複式簿記を記帳する2n式多元簿記を提言する。その実現には交換代数を利用する。その応用例として、一つの通貨がインフレーションの影響を受けず、他方の通貨がインフレーションの影響を受けるケースを使って、外貨換算会計について考察する。利益の発生を期末為替レートで記帳し、取引時点と期末の為替差損を記入する記帳方式によって、本来の利益の発生と、為替レート変動による差損益を分離して表示することが可能であり、多通貨による記帳の整合を図ることが可能であることを示す。