著者
広岡 勲 下村 道夫
出版者
一般社団法人 国際P2M学会
雑誌
国際P2M学会研究発表大会予稿集 2019 秋季 (ISSN:24320382)
巻号頁・発行日
pp.406-425, 2019 (Released:2019-10-03)
参考文献数
45

大相撲は約350年前、江戸時代から端を発した文化であり、運営を行う日本相撲協会は内閣府から公益財団法人として認可され、現在に至っている。ところが近年、暴力問題が多発し、リスクマネジメントの重要性が指摘されているため、高度なP2M体制の構築が必要となる。暴力問題の主たる発生要因は外的要因と内的要因に大別される。前者は「稽古」という養成システム面と「相撲部屋」という構造システム面に分類され、現在では環境改善するなど適切な対策が取られている。しかし、ヒトの心理面や倫理面が要因である「行き過ぎた指導」や「異文化の習慣」に対してはまだ効果が十分とは言えないため、後者の内的要因からの対策が求められている。本論文では外的要因に加え、内的要因を踏まえたリスクアセスメントを特徴とする新たなリスクマネジメントを提案、評価する。