- 著者
-
平松 和也
- 出版者
- 大阪府環境農林水産総合研究所
- 雑誌
- 大阪府環境農林水産総合研究所研究報告 (ISSN:18827659)
- 巻号頁・発行日
- no.3, pp.7-10, 2010-03
キイロサナエAsiagomphus pryeriはサナエトンボ科アジアサナエ属に属する日本固有種で,本州西部・四国・九州・種子島に分布し,主に平地や低山地の流れに生息する。近畿地方では生息地が限られており,大阪府では準絶滅危惧種に指定されている。府内では豊能・三島・北河内・中河内・南河内・泉北で生息が確認されているが,近年の情報は少ない。筆者は府内北部の安威川において,本種の生息を確認したが,その生息地点において護岸工事を実施するとの情報を大阪府安威川ダム建設事務所より得た。そこで,本種の生息環境を調査し,幼虫の好む環境を把握するとともに,工事による影響を考察した。